2020年末で活動休止する嵐。
NHK「SONGS」に出演し、5人が選んだ3曲を熱唱。
グループで駆け抜けた20年の思いを明かしました。
そこには打ち明けたことのない思いや、想像を絶する苦悩の日々が・・・
残りわずかな活動期間、嵐に対する気持ちがさらに深まるものでした。
◇ デビュー後、模索する日々 ◇
1999年11月に「A・RA・SHI」でCDデビューし、「世界中に嵐を巻き起こす」という思いを叶えた嵐。
しかしデビュー直後には、このような複雑な思いがあったようです。
松本:「なかなか1位を取れない。模索する日々だった。」
相葉:「ライブ会場の客席は、一部シートで覆ってくれてて・・・観客が少ないこともあった。」
櫻井:「大学3年の時、周りがスーツ着て就職活動する中、この先どうなるんだろうと不安だった。」
そんな中、相葉雅紀がサックス練習中に自然気胸と診断され入院。
相葉:「正直、終わったと思った・・・辞めて次に何をやるか考えたりもした。」
再発する可能性が高いため4人に迷惑をかけると、思い悩んだとか。
これに対し二宮和也がいつもの、メンバーらしい返答をしています。
二宮:「本当にみんなに迷惑かけたっていうけど、別に居ても居なくても迷惑かけるからね。あの人は。」《 スタッフ(笑) 》
こういったメンバーのやり取り、嵐をますます好きにさせますね。
メンバーの仲の良さがうかがえます。
“自然気胸”の壁を乗り越えたあと、グループは個性を引き出すために悩み始めました。
しかもこの2002年には、プライベートレーベルを立ち上げて異例の移籍をしています。
松本:「前進なのか、見込みが無いからなのか、(移籍を) 曖昧にとらえていた。」
オリジナリティーを見つけるため、ライブ終了後も朝まで話し合ったといいます。そんな中、櫻井翔がラップに挑戦。
前代未聞のアイドルのラップ、ヒップホップライブに参加し修行するなど、難関に立ち向かいました。
二宮:「翔ちゃんの中で(ラップをすることが)だんだんと責任に変わっていった。」
努力して少しずつ磨き上げていったラップ。櫻井翔の “嵐に対する思い” をメンバーは熱く感じたでしょう。
今となっては嵐にとっての代名詞。努力から得た強い武器です。
ここで5人は白いスーツ姿で、全編ラップの「a Day in Our Life」を熱唱しました。
櫻井:「お客さんと一体になれる嬉しさを感じている。」
スポンサードリンク
◇ 急成長後の苦悩 ◇
メンバー全員が納得する、嵐が急成長した理由。それは2005年の松本潤が主演したドラマ「花より男子」。
高視聴率を取ると、一気に嵐の知名度がアップしました。
主題歌の「Love so sweet」は、嵐の代表曲とも言われています。番組では当時を思いながら、5人が熱唱しました。
ドラマ「花より男子」の終了後、アジアツアーや東京ドームでの初ライブが大成功。
しかし嵐が大きく成長することに対し、メンバーは不安や恐怖に襲われたといいます。
相葉:「怖かった・・・正直。」
“嵐”という巨大化した存在が、前に飛び出しひとり歩きしていく感じだったとか。自宅に帰ると、不安になるという日々。
もがいた末、「自分が強くなって不安と闘うしかないんだな」と自分に言い聞かせたそうです。
相葉:「メンバーにも(こんなこと)言ってないし、いま後悔してます(笑)」
実は他のメンバーも、同じような思いをしていたとのこと。
大野:「街中に自分の(ポスターなど)顔があると、違和感があった。周りの思いと心が追いつかない、リンクしない状態。」
松本:「大きくなりすぎたことで、先の目標が見えづらくなった。」
そういった気持ちの中、2009年「NHK紅白歌合戦」に出場。
この時に歌った楽曲「Love so sweet」で気持ちの変化があったといいます。
相葉:「この曲で、大きくて遠い嵐が温かい場所に変わった。」
松本:「走り続けるって大変だけど、その先に何があるんだろうって・・・見てみたい感覚になった。」
二宮:「みんなで楽しいことを共有するというやり方が、成功のカギになった。」
また櫻井翔は、「明けない夜はないよ」という歌詞を「明ける夜が必ずある」と強い肯定に変換。
嵐の曲を通して、自身を救っていた事実に心を打たれました。
なんども模索や苦悩を繰り返し、気持ちと闘い続けた日々。
そうして夢を与え続けていたのかと思うと、胸が熱くなり涙がこぼれました。
最後に今のメンバーの気持ちに最も近い曲「君のうた」を熱唱。
” いつか巡り逢える虹の橋で 同じ夢を見よう “という言葉を信じ、2020年末からの活動休止期間はゆっくりと、英気を養ってほしいと思います。
この5人だからこそ、成しえた偉業。心からありがとうと伝えたいですね。
最後にカッコいいセリフで締めくくったのは、松本潤でした。
松本:「一旦 閉じると決まったから、店じまいに向かうみたいなことを全くやるつもりはない。
ゴールの瞬間まで汗だくになりながら走りたい。その姿をみんな見てほしいし、楽しんでもらいたい。」
嵐を一段と好きにさせた今回のNHK「SONGS」。しばらく熱い思いが治まりそうもありません。